才能ある男はこんな詩は書かない/狩心
 
だから僕が書きます。

僕が生まれた時
町の中に小さな森と小さな川があった
森も川も縮こまっていて/肩身が狭そうだった
本当は大自然の中に/町が点在しているはずなのに
子供が認識できる世界はとても狭く
町が僕にとっての大自然だった

成人になったら
大きな山と大きな海がある場所に移り住みたいと、考えていたんだ
大都会に生まれてしまった僕が取り戻したいもの
それは社会との戦いではなく
地球と戯れたいということ
体で感じたかったこと
いっぱいあるんだ

もう頭の中は滅茶苦茶でさ
信じられるものは肉体の感覚ぐらいしかないよ

疲れてしまった僕は
魚になりたい

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