アンコールの遺跡にて/狸亭
 
の栄華の夢の址
大クメール朝 遺跡のアート

巨大寺院の背後の森から
白光が広がり始め シラジラ

千年目の 九十九年
ああ 感動の初日の祝宴

生きてあることの歓喜搾り出し
見えない目 腕の無い腕 脚の無い脚

黄色い顔 白い顔 褐色
今集い来る遠来の過客

売り子らもガイドも観光団も
同時代に息をする誰も彼も

迎えた元旦 良き年であれと
祈るのである 何処からか竪琴

身に沁みる昔の音色清らか
小高い丘から俯瞰する眼下

見渡す限り深い緑の森
歓喜の青空に漲る光

アジア大陸の奥深く潜む
アンコールワット アンコールトム
バイヨン タ
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