処女膜/虹村 凌
 
何時か刺されて死ぬ気がしてならない

僕の脳味噌は寂しさで
実際の活動力を更に半減させて
お世辞にも美しいとは言えないあの子を
加藤ローサにして見せて直ぐに眠りに堕ちた

鷲掴みにした乳房は加藤ローサの乳房じゃない
指先を擽る陰毛は加藤ローサの陰毛じゃない
そして僕は処女に傷をつけ
怒れる誰かの凶刃に倒れるのだ

処女膜が破られることは無かった

40歳になってお互いが独身だったら
何時か結婚しようと勝手に思う
戻る   Point(0)