無量大数/あおば
好きなだけのお金を引き出して
ジャンパースカートの娘を
裏口から見送って
滝壺の中で
借用証にサインをする
後悔することのない
水色の人生を
繰り返しては
老いることなく
若返ることもなく
派手な人生を送ることなく
水鉄砲で撃たれると
悲鳴を上げて
倒れるふりが得意な
当たり前の父親を
演じるのが得意で
いくつになっても
お金の勘定ができない
僕のあたまの中には
そんな巫山戯た人が3人も住んでいるから
毎日のお金感情が険悪となって
夫婦関係を維持するのもたいへんなのです
こんな時にも
裏口から出ていくのが得意な
ジャンパースカートの娘がいれば
なにかと重宝で助かるのですが
創作上の人物なので
実際の役には立たないのです。
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