ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
 
全作品は、知性の限界をはっきりと浮かびあがらせて見せた。つまり知性が物質の領域のうえにしか働くことができないのに反して、直観をもってすれば存在の源泉そのものを把握しうるはずだからである。この哲学者は、フロイトの出現以前に、夢や遠感(テレパシー)の現象について、また理性の判断をもってしては、どうにも説明ののつかない、さまざまな心の働きのあらわれについて、注意をむけていた。
      (イヴ・デュプレシス『シュールレアリスム』[訳]稲田三吉:文庫クセジュ)



[続く]
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