白鳥?暮れかたの変奏/白雨
 
 蓮の隙から顔出した白鳥は
 あてもなく
 よすがもなくて
 海の底(そこへ)へ沈んでいった。

 僕は窓からそれを見ていた。
 暗い夕暮れの間奏曲、
 こんどは死が
 僕を覗いている。

 雨が降り
 僕の心がゆらめいたら
 白鳥は仰けに、また
 生まれ変わるだろうか

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