もう一つの理由/狸亭
そこにプールがあって曙と泳げる。
肥満体おどらせて水飛沫をあげる。
可愛くてたまらないまるで嘘のような
滑らかな褐色の肌をしたオンナ。
残された人間の時間感じながら
オトコの命の果ての甘い舞台裏。
北の田舎を訪ねれば村人の笑み。
のんびりとニワトリが羽ばたく草の海。
牛がたった二匹そこで雑草を食む。
底抜けに晴れた青空の白昼夢。
竹筒に押込まれた糯米も甘い。
車座にかさなりあって隣付き合い。
耳慣れない言葉が飛び交うその声
なんともしきりに懐かしいアジアの末。
あの遠い遠い故郷の幼い頃。
もう忘れていた大切なこころの色。
この辺り
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