秋風吹く街角を/山崎 風雅
 
行った女達
 残った残像だけが僕の宝物
 いつしか風化して新しい時代にしぼんでいっても
 忘れたくない美しい思い出

 いったいなんだったんだろう
 ここまで来たのにまだ分からない
 同じ世界に住みながら分かち合えない無情を感じ
 見えない壁が僕を遮り呼吸をおかしくする

 嗚呼いつか一つになる時までの心もとなさ
 窮屈になった街の一角に座って一服するとき
 行き交う人はさまざまで僕の前を通り過ぎる
 季節を知らせる街路樹の下僕は独り行き先を探してる

   
  出会わずに過ごせば少しは乱れずかな

   答えを求めて独り行く秋風吹く街角を
  
   



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