自分という列車に乗って/ぽえむ君
 
この世に生まれたときから
自分という列車が動き出す

時間というレールの上を
一秒ごとに走り続ける

過去は思い出
振り返ることはできても
戻ることは許されない

未来は追いつけない
望むことはできても
現在を飛ばすことはできない

列車の小さな窓から見えるのが現在

時に悲しみの駅
時に喜びの駅

いくつもの停車駅に停まっただろう
降りてその町を散歩したり
住んでいる人の温もりを感じたろう

激しく雨が降り続く日も
冷たい吹雪の風が吹き荒れる日も
さわやかな風が流れる日も
列車は走り続ける

列車は悲しみの駅に
ずっと停車はしていない
必ず次の駅に向かって走ってゆく
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