わずかな決意と不確かな証明と沢山の矛盾/ウデラコウ
山際を ゆく 入道雲に 君の歌を重ねてみる
キレイなものにキレイなものが重なって
あぁ なんて僕に不釣合いなのだろう
思い出したように 吹いては止む 夏の風に
君が呟いた いくつもの言葉がシンクロして
なぜだろう
悲しいはずなのに 心は酷く穏やかなんだ
結局 今も昔も 僕が一人なのにかわりはなくて
沢山咲いていた 君に手折るべき花々も
気付けば 時期を過ぎて 色あせて カサカサと音をたてる
いっそのこと。
深い 深い 地の底まで
僕を突き落として 下さらないかしら
そうすれば
君の欠片すら 見つけることは出来なくなるから
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