菅野須賀子を忘れない/
七尾きよし
もっと鼻が高けりゃ見れるんだがな
刑事に侮辱された女テロリスト
鼻に入れたつめものがもれだして
神経にさわりだす
爆裂弾へのみちころがっていく
生きるちからを奪うものを
恨みの純粋さを頼りに探しあて
アナーキストに恋をするたびに
最終駅は近づいていく
無政府共産万歳
女テロリストはくびれて
世を去った 言論の自由とともに
大逆事件という出来事に
飲み込まれていった友たちを
ぼくは忘れない
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