晩夏への手紙/モーヌ。
 
、離れた、おもかげを訪ねる、日常のなかの旅でした。
きみや、きみたちは、事物や、風光も、みんな、一年生に、してしまうよ。
ぼくの、ボヘミヤガラスの夏の、自由研究の、雲母のノートが、埋められる。
へたくそな、おおきな文字で。違ったように、いつものように。
眼のなかで、東京の海の汽笛が、かすかに、破裂して止むと、音もなく、波もなく、うちあげられていった、湾岸の花火たちの、惜別を、聞いた。





陽射しの、あふれる、なかで、
...さよなら、夏の日たち。













戻る   Point(14)