ひくことの四度というせかい/かぜきり
 
ぼれずに残っているだろうか
こんなにぐしゃぐしゃのトマトにも似た
・・・酸っぱくない
しかしなんともいえず苦く・・・


閃明に閉ざされていくものが
私の指先とも
爪の上のもうひとつ


だからなにもわすれえず
だからなにもこころえず


不鮮明なこの断続を

つなぎあわせてくれる
よれた温みに

大きくまたたく謝意を少し
ほんの少しだけ 負わせて

   繋がらない言葉にまばたきをあわせて

ぱちり
ぱちり、


ほんのすこしの涙を其処へ  くわへつつつ


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