メモ 他国言語のミューズ請い/六崎杏介
理論的な事は書けないが、その音感の獲得がもたらす効果の一つには、一編のテキストの中に無数のイメージを圧縮させる事が出来る、と言うのが挙げられる。
テキストを一つの空間と見た時に、そこに膨大な色取り取りの筒を持つオルガンが鳴り響くような、そういった効果が。
補足として、他国言語の音感を活かした日本語のテキストでは、字面と意味、イメージの剥離が容易に起こせる、という事があげられる。
さらによい事には、言葉を複雑に組み合わせる事が可能な日本語では、その音感をテキストに織り込み易い。
といった理由から、私を含め音から複雑なテキストを生み出す書き手にとって他国言語の音感の獲得は重要だと思うのです。
戻る 編 削 Point(4)