青い旗/ふるる
 


夜はずっと続くのでしょう遠くまでほころびもなく
続いているのでしょう
あの清らかな川に洗われて

たった今織り上げられた
青い旗の
隅にあらわれた少女

少女はきれいな子馬を連れていて
子馬は鼻づらで優しく手のひらを押します

それを覚えていますか
レモングラスの
爽やかな香りと
さみしい子馬の匂い

細いボトルには少しのお酒が残っていて
あなたの喉を潤すのでしょう

もうすぐ あなたは眠りに落ちるのでしょう
青い旗の少女が
導くのにまかせて

ゆうら
ゆうら  

ほら   、

(あの美術館の柱は青と白のマーブルだったのよ)

(私だけのあの星は決して輝かない星)

(ほら・・・)








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