コスモス堤防/蒼木りん
 
ない昔と
進めないあした

萎んでゆく夏

秋が来るのを
じっと待っている

それより
次の休みまでを数えるような


秋らしい服って
どんなだろう


コスモスみたいな風が吹いてる


子ども時代なんて
振り返らない
そんな

逃げるように
消えた人だっているし


初恋の人の帰り道



コスモスのつづく堤防と
ローカル線の鉄橋と

「あれが安達太良山」


水彩画道具持って
描きに行くのがゆめ


今は叶わないから



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