白樺とキャラバンと夏の予定と/水在らあらあ
一.
戦争を俺は知らないんだと はじめて思い知ったのは
キプロス島に ある朝突然逃げ帰った妻が いつか話した
占領の話 地下室の話 息を殺して
あいつが真似た マシンガンの音
そのあとの 塩っ辛いくちづけ
(そう俺は戦争も世界も知らないで
おまえの唇は野生で俺は怯えて)
なあおれたちどんな世界にいるのかなあ
爆弾とか落ちてんだぜだってそんな中で
俺たちはピレネーに車走らせる予定だ
そこで大自然とか見ちゃうんだぜ
そこで欲情とかも絶対するぜ
大自然見るとね
どうもね
で欲情したら俺はもう
走るよ
走るから
追いかけて
おまえが
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