暖かい暖かい暖かい幸せ/虹村 凌
 
真夏の太陽の届かない遮光カーテンの向こう
効き過ぎた冷房に身を震わせて
羽毛布団の中で君と抱き合う幸せ
暖かい暖かい暖かい幸せ

高校生の頃に冬の真夜中の路を
当ても無く歩いて歩いて
道しるべみたいな自動販売機で買う
暖かい暖かい幸せに
とても良く似た
暖かい暖かい暖かい幸せ

震える指先を絡めあって
吐息までも絡めあう
馬鹿げた幸せが
何よりも暖かい暖かい暖かい幸せ
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