潮騒/
LEO
黄昏が
哀しみの手をひいて
波打ち際へと運ぶ
きらきらと
波間に揺れるものを
幾度つかまえようと
泡と消えていくそれは
知るはずのない「永遠」
時計の針を止めても
季節は巡り来て
今は淋しく唄う潮騒も
いつかは
優しさに変わるだろう
砂浜の足跡は
波に洗われ
ひとつも残らなかった
それでも再び歩き出す
代わりに掴んだ
青い硝子の欠片握りしめ
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