菜の花/
霜天
黄色
ただ一面の
春混じりの風に揺れ
さらさらと
ぱっと明るくなったようなその中に
ぽつんと一人立ってみると
どこが始まりでどこが終わりで
なにが理由でなにが結果で
そればかりを集めていた心を
ここにぽとりと零してしまいたくなる
無色透明
そう言ってもおかしくない空の下
脇目も振らず
ただまっすぐに
次の季節を追いかける
その一面の
黄色の群れ
春混じりの風に揺れ
さらりさらり と
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