脳がレタスになって。/カンチェルスキス
 



 公園のブランコで、闇に光る涙があったとしても、
 それは感傷ではない。墓地の猫が、白昼夢をよこぎる。
 カラフルな通りの、裏返しは空白。
 軽薄な口ぶりに、不整脈なリズム。
 反動で愛せよ。なるならない。なる。
 一時的な記憶障害。
 生殖傷害。
 ここにある腕でいろんなものを絞め殺したい。チップで捨てた木材を苦しめる。腕輪の代わりにはめた、日焼けした退屈が焦げて、庭先でぐずる。庭などないが。
 おれは腐乱死体だ。表面に浮いた鯉の口をバーナーで焼く。
 曲りなりにもボウリングのピンが、はじける。最初で最後の追撃、鉄槌、硝子板、責任、黒が勝利のオセロ、いつも見せ付けら
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