ビブラート/
岸
四畳半に寝転がる肉
ギリギリと結んだ所がやけに鮮やかで気持ち悪い
じんわりと白い脂肪が赤い汗をかいて
ガムテープの奥の音はまるで分解される牛のようだ
霧が入り込む
駅のホームの向こう
持ち帰った唇の破片は
かつて聴いてたショパンを歌う
裂いて
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