『夕涼み』/
しろいぬ
夕涼みに飽きて
地平線へ君を沈めた
ぬくもりと共に沈めた
幾つもの日々を沈めた
夕涼みに飽きて
突き抜けた夜の先を想った
ぬくもりを求めて
冷えた心に息をかけた
ぐっ、と 伸ばした手は
懸命に空を掻いた
何を亡くしたのかも分からず
懸命に空を掻いた
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