花子とおじいさん/チアーヌ
 
花子は豚です。
山形県のある町で幸せに暮らしていました。
町はいつもとても静かで、響くのは、花子がブーブーとおじいさんを呼ぶ声くらいのものです。

朝六時、町のスピーカーが目覚ましの音楽を鳴らします。
すると、おじいさんが花子のところへエサを持ってやってきてくれます。
おじいさんは毎朝5時には起きて、畑仕事や花子の世話をしてくれます。
花子はおじいさんが大好きです。
「ブー!ブー!(おじいさん大好き!おじいさん大好き!)」
おじいさんは鼻をすりつけて甘えてくる花子の頭を撫で撫でしてくれます。
「よすよす、いい子だ。ほら、うんまい朝ごはんやるがらよ、えっぱい食てけろな(よしよし、
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