もう戻らない/山崎 風雅
 

 きみと別れて

 きみと別れて
 街の風景はモノクロになった
 一日も忘れることが出来なかった
 男はそれでも涙は流せない
 
 自分なんていないほうがいい
 そう思った
 
 きみの住んでる街の天気予報を見るだけで
 胸がつまった

 愛欲もきみの黄色い笑い声も聞けない
 
 きみを責めた
 僕を責めた

 月日が流れ
 薄らいでいく気持ち
 日常の中で埋もれていく気持ち

 時折発作的にきみが僕を横切る
 
 何も出来なかった
 自分の弱さ
 人生の辛さを味わった

 一生忘れられないだろうきみは
 10年の月日が経ち
 さらに輝く天使の笑い声を笑顔を
 僕の胸に再生させるんだ

 輝かしい青春の日々
 もう戻らないきみと過ごした天国のような日々



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