世界という名の三文芝居/完食
 
幼い記憶の空色は、濁りの水色になり
広がる青の頭上は、電柱を伝う線と線に狭められ
僕らの居た場所は、黒いコンクリで埋まって
窓から臨む景色は、灰色の建造物のジャングル

背伸びし、手を伸ばし漸く届いた母の顔を
地上165cmから見下ろし
背伸びし、必死に掴んだ暖かい父の手が
サラリと灰と成り落ちた現実を受け止める
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