ジャンク/
藤原有絵
コンクリートの森で
遊ぶ子供は
四角い空をみて育つ
贅沢な大人は
退屈をお金で買って
美しい水を飲んで暮らす
ジャンクの少女が
生活から切り取った
光を集めて巣を作る
風が凪ぐ瞬間
青い小瓶に落ちる雫
いつかの雨に似てる
緑の森を
丸い空を
想うとき
泣いてしまうなんて
僕らは
ジャンクだ
行けるのに
無いだなんて
もう
今からは
言わないよ
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