<童話> まだらひれ と オリオン/クリ
 
んでいきます。

お腹が腐ってガスがたまり
「まだらひれ」がもう一度浮かび上がるまえに
殻のあるものたちが「まだらひれ」を全部食べました
でも殻のあるものたちはみんながみんな
「まだらひれ」が泳ぎたかったぶん、チュピチュピ泳ぎました。

やがて「小さな魚」が「殻のあるもの」に食いつきました
「大きな魚」が「小さな魚」を飲み込みました
「大きな魚」は「黒い鳥」に食べられました
「毛の生えたもの」が「黒い鳥」を捕まえました
「二本足で歩く白いもの」が「毛の生えたもの」を食べました
これがわたしたち「人間」です
だから「人間」の中には、「まだらひれ」がいるのです。

一つ
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