レスト/イヴ
 
夢をみていました
真夏の午後の熱い眼差しをうけて

そこに僕はいました
日常の変わらぬ生活を送ってます
満員電車にも最近は慣れました
そこに君もいました
いつもと変わらぬ愛らしい表情をして
改札口の向うから手を振ってます
二年前死んだノラもいました
あの頃と変わらず君の足元で寝転がってます
結局最後まで僕には懐かなくて
たまに嫉妬を感じたものです
二人プラス一匹
何は無くとも全てに包まれた暮らしでした

もうこっちは夜になるみたいです
ついつい眠りこんでしまったようで
気付けば月がぼんやりと浮かんでます
そういえば二人でよく立ち寄った駅前の喫茶店
今はつぶれてレストランチェーンになっています
一番端の席にも今は見知らぬ誰かが座って
これも見知らぬ誰かと談笑しています

夢をみていました
真夏の午後の熱い眼差しをうけて

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