空を想う魚/
千波 一也
晴れのち曇り 雨 みぞれ
空のほんとは
どの日でしょうか
わたしたちには
空を知るすべが少なくて
たまたま覗いたその日の空を
強くこころに
留めがち
です
吹雪 大風 稲光
海の底には草たちが豊富に揺れていて
少しずつかじっては
物思いに耽っております
もいちど空に会いにゆこうか、と
揺られております
昨日も
今日も
たぶん
明日も
水色 オレンジ 灰の白
空のほんとは
どの日でしょうか
戻る
編
削
Point
(15)