*感受性応答セヨ*/かおる
 

五月晴れの代わりに雨だれを聴いていた

灰色の鬱屈が繭のように気分を丸め込む

長過ぎた梅雨の間に熟成され黴びた心は

あおく澄み切った夏空に溶け出していく

剥き出しの感受性は些細な一言で壊れて

修正不可能の赤いランプが点滅している

トントントンツーツーツートントントン

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