無題の日記帳/ANN
 
つぼみのままだった花が
開いて
背伸びした

鈴として
花びらは
柔らかく

風とお話

限りなく命論ずる人々
もう誰が最初か分からない争い
たった一人の
たった一瞬の
心から始まった
恨む気持ち
当たり前だけど
だけど
殴り返すことや脅しじゃまるで…



風で揺れてぶつかり合っても
誰も恨まない
あの花のように
まず私がなれたら

踏みつぶされても
黙って起き上がり
ただ太陽と水を愛し続ける花に
まず私がなれたら

わき上がるこの気持ちが
いつも包んでくれる世界を包み返せたら

新しい明日を期待する子供の
願いが明日こそ通じたら

鉄砲遊びに夢中になる彼らを
複雑に見つめる目が語れるうちに

知らなくてはいけない
最後で最初のバトン
私はまだまだ無知で
先を見ても果てしない
だから今の唄を書き留める
8月15日の日記帳

戻る   Point(3)