スローモーション/
霜天
い部屋で
泣き続けるには、軽すぎた
昨日が昨日でなくなると
明日が少しずつ遠くなっていく
引き伸ばされた言葉の端が
とても心地よい、温度になっていく
もし、明日になれたら
あの神社の石段に座る
誰かの手を繋いでみたい
もし、明日になれたなら
いつかの私が、どこかにいるから
繋ぎ合わせて目を閉じた
遠く夏祭りの音の屋根
夏を飛び越えて着地する、と
景色はゆっくりと落下していく
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