The border/maumi
 
マンホールの街に住む
俺たちの国境は陽の光さ
手を差し伸べられても
その線からは先に進まない

マンホールの街に住む
俺たちの主食は黒かびのパンさ
ほおばるその口溶けが
すばらしいっていいやがる

俺たちは自分の顔を知らない
光の届かないこの世界に
顔の良し悪しなんて
関係ないさ

さあ夜に紛れて
国境を越えようぜ

俺の心を取り戻す為に
俺の心を取り戻す為に

街外れに見える
一軒のオレンジジュース屋
ビルの屋上で飲み干すと
満天の星が俺を照らす

ここに住まないかって
聞こえてくる

黒い旅行鞄を
あの黒い鞄を手に入れて

手に入れて

パンをかじり
上を見上げ
悩む心を閉じ込めて
また国境に戻るのさ

マンホールの街に住む
俺たちの国境は陽の光さ
手を差し伸べられても
その線からは先に進まない

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