凸凹道/山崎 風雅
 

 なまぬるい部屋で己の性をかんがみる
 生命力に乏しい僕は生きることが修羅の門
 遠くに行けば会えるかもしれない運命の人
 今ここにいること
 それはなまぬるい風呂に入り続けているようなもの
 時計の止まった部屋から抜け出して
 深夜の街のネオンに酔う
 遠くない世界
 数時間で行ける生命のぶつかりあい
 ダメだ
 死のう
 蛇の生殺しの生活に疲れた
 そんなこと言いながらここまできた
 自ら生の幕を閉じなくても
 自然の摂理でこの世からバイバイ
 つらい思いでも風化していく
 眩い思い出は瞳を閉じれば垣間見れる
 いくつもの苦の連続
 それを打ち消す僕仕様の処方箋の言葉
 人は自由意思をもち
 運命は変えられる
 鉛で縛られた身体を奮い立たせて
 肩に力を入れず
 医者からのアドバイス
 7割の力でこの凸凹の道を
 歩いて渡ろう



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