荒れ地/ぽえむ君
 
荒れ地に自由が生まれた

わずかな緑が生まれ
小さいながらも花も咲く

荒れ地はどんどん広がった
同時に大きな草花や大木も
かわいらしく鳴く小鳥たちも
やってきた

いつしか荒れ地は
広がりながら狭くなっていった

そこに定住するものに
荒れ地を定義するものまで現れた
定義をしたものが
荒れ地の主になれるのだと誤解した

荒れ地は常に新しいものを求め
周りの風景を無視するようになり
それを自己満足であることに
気づかなかった

荒れ地は乱れるようになった
なんらの方向性をもたないまま
つながりながら閉じられてゆく

荒れ地は最初のときの荒れ地を
純粋だと思うようになったが
時の流れには
もはや逆らえなかった

荒れ地は
膨らみながらしぼんでゆく
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