続・親父の続き/虹村 凌
俺は前回、「親父に恐怖心を植え付けられ、反抗をしなかった」、と書いた。
俺は中学生に上がる前位から、親父が居なければ生活出来ない事を知っていた。
そして親父は筋の通らない事を一切認めない事を知っていた。
だからもし私が少しでも道を踏み外せば、
即座に私を見放し、とことん墜ち零れて行くか、野垂れ死ぬのが関の山。
もしくはヴォコヴォコに殴られて病院送りか死ぬかだ。
真面目な話をしているのだ。
古風な親父は、何も認めないのである。
もし俺が喧嘩で勝てるような親父だったら、状況は違っただろう。
ハゲで貧弱で情けないメガネのクソ親父だったら、
喧嘩で勝って、俺はアウト
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