都市銀河に墜ちる星/
相馬四弦
闇に灼けた丘の上から見下ろしていた
都市銀河が燃えてゆく
尽く
熱に凪ぐ雑草が足元を切りつけて
素足にさくりと 生傷ができる
寝起きで目をこすっている妹が
泣き出したりしないか不安だった
高層ビルから飛び散る魂の閃光が
ほほを照らすと少しかゆい
しがみついてきた妹を肩車して一緒に空を見上げる
そろそろこの丘も
炎に囲まれてしまっただろう
最後に星を見ておきたかった
どんな英知よりも濃い煙が
ふたりを隔ててしまう前に
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