サイレント/
霜天
静かに、動けない朝
それでも空は円を作り
円い道を直線だと信じる
人たちが
どうしたって、掴まれている世界だから
長い道程の、ほんの小石を蹴飛ばした
逸れた小さな傘は、開いて
ゆうらり浮き、沈みする
こんな日を、雨の朝を、どうにもずれた休日を
誰も知らない時がきても
サイレント、君たちは頷かずに
確かに歩いているはずだから
どれくらい、知っていてくれるだろう
送り届けたはずの痛みを
ほんの小さな朝の夢、を
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