水のなきがら/
カンチェルスキス
Tシャツの背中をたどっていく
汗の粒が
落ち切る
急ブレーキのときの感触が、まだ消えない
喉でとまった騒音
頭痛の夜に
有効な腕の力を押し出して
短冊にされた心肺機能を試す
ふくらんだ光の輪を
ふくらんだ沸点のまま
凍傷の船から片足を投げ出す
色のついた物が見えにくく
担いだ懲罰の皿が割れる
砂に消えた水の
なきがら
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