ワラウばかり/明日殻笑子
 
であるのに
まぶしいよ


何時終ったのか
気がつけば今日だった
ように、最近
気がつけばいつでも
ワラウばかり
笑うことずっと忘れた僕が
本当にほしかったもの
  は


色々なわたしが聞こえてくる
かなしみに芯まで
火を通したら
鍋にあふれそうな
涙が染みでて
やがてふきこぼれたそれが
胸の野獣の
体をぬらしたとき
僕はけもののような声
をあげた、
産声


不思議ね
この街は
そうとは思えないほど
灰色であるのに
まぶしいよ
如何して?






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