みずいろ/
八布
水色は
涼しい色
眠りから覚める瞬間に
見える色
ガラスに頬を寄せた時に
感じる色
貝に耳をあてて
波の音を聴く
君の姿を見た時に
皮膚の下を流れる色
それは音であり
飲み物であり
魚の時代の記憶であり
僕たちの昔の名前であり
哀しく遠い言葉だ
みずいろ
涙よりもうすく
なんの味もしない
みずいろ
はだかのこどもの
せなかのいろ
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