祭り跡/
秋也
火を熾した後
喧騒の後の静寂
虫の音
夏の夜風
心地よく通りすぎて
汗と食べ物と酒の香りがまだ微かに鼻を指す
「おつかれ」
鳥居を背に
親友と境内の最初の階段に座って
ゆっくりと飲む缶ビール
プシ
缶を開ける音が余韻として耳に残る
空を見上げると
一杯の星
二人でうわの空
「また来年」
それでこんな時間ずっと持てますように
祭り後 過ぎて向かうは 家路かな
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