エオリア/モーヌ。
からだは
いっぱいの 太陽と 立ちのぼる かげろうと
透色の ひかりの 火柱を 踊っていた
さやかに 見えない 輪違いの 波紋が
かわる がわる 自然なふうに はじかれてゆき
ただ それぞれという 存在だけを 持って
ぎくしゃくと 自然なふうに さびしい こころに
無数に 分かれて さししめされている
まひるの 色彩を 降りおりていった
ほつれて 解けてゆく 光束のつぶやきは
むくわれなくても 祝福されなくても
やはらかな 下降を やめなかった
ひそやかで そこはかとない 朝の小鳥が
見たことのない 恋びとの面影のように
眼をさます しじまに 眼ざめ 見つめていた
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