エオリア/モーヌ。
 



エオリアンハープの 響きと色が 乾いた

白砂の フィールドを 打ちひらいて いった





旗になってしまった 白いシャツを なびかせて

少年や 少女が まだ 薄着の夢を 着たまま

砂塵のような 丘や 浜辺や 灰の街へと

飛びだして いった





とうめいな 風船が はじかれて あがり

すきとおった 歓声が はじかれて あがり

放茫として いった... 風と 旗と





空や 風野の 呼びかけは

呼びぬかれた はるかな親愛の 籠もった

名まえのような 響きが あふれ

少年や 少女の から
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