夜空は星に刻まれてゆく/
黒田康之
と
私の目が
こうして直線になるときは
悲しいのだろうと問う色になり
幸せなのかと問う色になる
きまってお前の目は
私の目を笑っている
笑われることの愛しさは
きっと今夜も
お前のそばで
私以外の
男がお前に刻むのだろう
時間のように
刻々と
そうして食い違ったまま
かみ合わぬままの時間を
お前は
私は
笑ったままで
また離れてゆく
夜は刻々と闇になる
その頂点はどこなのだろう
戻る
編
削
Point
(6)