「セックス」/
鷲田 岳
無数の灰皿のシケモク、
煙が気体と科学反応を起こし、君の陰部に吸い込まれる。
部屋が空間と化す。
僕の隆起は肉体化し、生命体となる。
透明な精液が顕在化しエロスとなる。
君の胸の母性に吸収される。
声が仰ぎ、唇が一体化した時、窓ガラスが膣に光触する。
粘着が空洞で沸点を誘う。
君が生殖活動に背を向けると、僕の愛も背を向ける。
僕らは快楽に傾倒するが、そこで愛の実に気付く。
また二人は四次元で流転する。
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