夏空の下で/ぽえむ君
 
草原の海に身体を沈め
その波音を聞きながら
清らな青空は
入道雲に右から左へと染められつつ
その上を鳥が大きな翼を広げ
背中で滑ってゆく

風は波音を強くし
潮の香りを濃くし
今の季節をわずかばかりにも
かき消してゆく

海と海の間は
遥か遠く離れているのに
その間に遮るものは何もない

海から上がれば
空間の世界が広がってゆく
日常の生活の場を
再び泳ぐ時間が始まる
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