もう食べれない ぷらとにっく /七尾きよし
 
望めども望まねども
遠いみちのり
果たす夢は現実から遠のいていく
その実現が難しいというわけではない
世間の常識という幻想が生み出す幻想社会としての
現実が水平線の果てへと消えていく

恋が生まれ恋がつぶれ
恋が生まれ恋がつぶれ
恋と恋の間で声もあげれず
押しつぶされていく
こころ

を表現したいと思う

〈1〉
声にはっきりとした輪郭を持たせることが怖い
そうすると
ぼくが言ったことが現実となってしまうからだ
今まで何人のカタキが命を失い
何人の気に食わないやつらが身体の一部を失っただろう
それが起こるたびにぼくは恐怖する
意識というものは意識されるも
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