硝子の街で/AKiHiCo
 
四角い窓から見える蒼穹がどこまで続いているのだろう
そんな事にいろいろ思いを巡らせては外の世界に憧れを抱くんだ
僕はキミみたいに自由にはなれないから
空想で創り上げた硝子の街を歩く事しか出来ないけど
きっと四角の向こう側は素晴らしいところなのだろうね
少なくともこの部屋よりも僕を許してくれるような気がするよ
ここは狭くて悲しみと痛みしか感じない無機質が転がっているだけだから

夜には白い月がこの部屋に優しさで満たしてくれるんだ
心の傷口を治癒してくれるような温もりさえ感じる程に心地よい
ここから外の世界に踏み出せたならキミにも再び逢えると信じてる
僕の全てを許してくれる月明か
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